シルク・ドゥ・ソレイユの舞台をずっと観たくて
それで今年やっと大阪で「クーザ」を観たのだけれど!
まるで人間のからだじゃないみたいに
からだ3つが美しい脳みそみたいになる身体パフォーマンスとか、
超スピードでぐるぐるまわる巨大ホイールを駆け巡ったり、
ワイヤーのうえで自転車乗りまくったりとか、
どれもこれもリアルな状況とはまるでおもえない光景が
目のまえで展開されていて
まばたきゼロ、息ならもうがぶ飲みの150分。
だけどあたしがいちばん好きだったのは
開演前の、客席もまだざわざわしてる5分間くらい。
サーカスの始まりってこんなだったんだろうなとおもえるような
ステージをとりかこむような円形の会場で
もうすぐ出演するアーティストたちがその衣装のまま
気がついたら客席のあちこちに出没していて
ピエロみたいにお客さんの帽子とっちゃったり、傘もってっちゃったりとか、
お客さんにおどけたり面白いことしたりするのだけれど、それがなんというか、
開演前に客席を暖める的なそんな安いものではなくて
この集団が、強い信念とルーツを持ってるってことが
ピエロたちの佇まいとか発する空気からあぶりだされていて
おおきくてしあわせなものに包まれるようなそんな感覚を持ったです。
だから開演前に客席におりてきておどけているピエロが
それはもう手の届かない、崇高なものとして見えてしまった
あの開演直前の5分間がものすごくよかったです。
そんななか『黒蜥蜴』(深作欣二監督/1968年)も観た。
DVD化されてないし全編観るのはだいぶ難しいそんななか
オザジュンがVHSをDVDにしてくれたそれは
ノイズがしゃーしゃーいってて臨場感5割増し。
映像がお洒落だ。
美輪明宏は本気で美しいし、
三島由紀夫が生人形の役で出てるという
爆発的な60年代っぷり。
それにしても急にRCの「ぼくの好きな先生」を聴きたくなって
CDラックをやさがしするも見つからズ。